企業の中で活きる、独立で試される——有資格者のキャリアの選び方

キャリアコンサルタントの資格を取った方のキャリアは、大きく2つの方向に分かれます。いま勤めている組織の中で資格を活かす道と、独立して仕事にする道です。
企業の中で活かす道。 人事や人材開発の部門にいる方はもちろん、管理職として部下との面談に活かす、社内の相談窓口を担う、といったかたちがあります。組織の中の実践には、給与という土台の上で経験を積めるという大きな利点があります。一方で、社内では「相談相手」と「評価者」の立場が重なりやすいという難しさもあります。クライエントとなる社員から見て自分がどう見えるか——この視点を持てるかどうかが、企業内で信頼される分かれ目になります。
独立して仕事にする道。 面談だけで生計を立てるのは、正直に言えば簡単ではありません。独立して続いている方の多くは、個人との面談に加えて、研修の講師、大学のキャリアセンター、行政の就労支援、企業からの委託といった複数の仕事を組み合わせています。ひとつの収入源に頼らない組み立てが、独立の現実的なかたちです。
共通するのは「小さく始める」こと。 企業内の方なら、まず社内の1つの面談から。独立を考える方なら、勤めながら週末に小さく実践を始めて、手応えを確かめてから広げる。資格を取った直後に大きく舵を切るより、小さな実践を重ねて自分の得意な場面を見つけていくほうが、結果として遠くまで行けます。
どちらの道にも共通して言えるのは、資格そのものが仕事を運んできてくれるわけではない、ということです。資格は入り口であり、その先の道は実践で拓く——本紙のこの面は、その実践を歩む方々と併走します。
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