注目第33回試験受験申請学科対策論述面接ロールプレイAIと雇用2026年(令和8年)9月18日 金曜日|第6号
キャリア支援に活かせるツール特集

キャリア支援に活かせるツール特集② マイジョブ・カード——厚労省が様式を定める「ジョブ・カード」をWeb上で作れる公式サイト。3つの様式・3つの自己診断・支援者向け講義動画9本を確認する

現場のキャリア支援📖 約3分で読めます2026年9月29日 公開(第7号)

この連載の第1回(第6号)では、厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「job tag」を取り上げました。第2回は、同じく厚生労働省が運営する「マイジョブ・カード」(job-card.mhlw.go.jp)です。job tagが職業の側から入るツールなら、こちらは本人の側から入るツールです。

まず、ジョブ・カードそのものの位置づけです。公式サイトの「ジョブ・カードとは」のページでは、ジョブ・カードは厚生労働省が様式を定めたもので、2つの機能を持つと説明されています。ひとつは「生涯を通じたキャリア・プランニング」のツール——キャリアコンサルティング等の支援の前提となる個人の履歴や、支援を通じた職業経験の棚卸し、職業生活設計等の情報を蓄積し、訓練の受講やキャリア選択などの場面で活用するもの。もうひとつは「職業能力証明」のツール——免許・資格、教育(学習)・訓練歴、職務経験、教育・訓練成果の評価、職場での仕事振りの評価に関する情報を蓄積し、求職活動の際の応募書類やキャリアコンサルティングの際の資料として活用するものです。

様式は大きく3つです。様式1「キャリア・プランシート」(作成を容易にする補助シートあり)、様式2「職務経歴シート」、様式3「職業能力証明シート」。マイジョブ・カードでは、これらをWeb上で作成・保存できるほか、様式をダウンロードして手元で作ったものをアップロードしてサイト内で編集・保存することもできます。記入例の検索、履歴書・職務経歴書(ジョブ・カード準拠様式)の作成機能(マイページにログインしたときのみ利用可)もあります。

自己診断は3種類です。興味診断(全30問)、スキルチェック(全2問)、価値観診断(全25問)。興味診断は「実際にその仕事に就くかどうか、現実にできるかできないか、ということは全く考えずに」今の興味・関心の程度を答える形式、価値観診断は「仕事を選ぶ上で大事にしたいこと」を25の設問で答える形式です。

支援者にとって見ておきたいのは、「キャリアコンサルティング関係者の方」のページです。ここには、「キャリアコンサルティングを受ける方に、あらかじめジョブ・カードを作成してもらうことで、その方の経験、強み、価値観などをある程度把握でき、限られた時間を効率的に使って、自己理解、仕事理解の気づきを促し、具体的なキャリアプランに導くことができます」と書かれています。そのうえで、講習テキスト(PDF)と講義動画Unit01〜Unit09が公開されています。動画の内訳は、Unit01がジョブ・カード制度の概要、Unit02がジョブ・カードを活用した支援、Unit03がジョブ・カードを活用したキャリアコンサルティングの実際、Unit04〜09が対象者別(在職者・求職者・訓練受講者、各2本)の実際です。

運用上の決まりも一つ押さえておきます。様式1の「キャリアコンサルティング実施者の記入欄」について、公式のよくある質問は、記載は必須かという問いに対し、全対象者向けには「助成金等の申請や職業訓練の実施に伴い作成される場合を除き、省略することが可能」と答えたうえで、キャリアコンサルティング関係者向けには、本人がキャリアコンサルティングの内容を思い返し考えを深めることもできることから、本人の了承が得られなかった場合のみ記入欄にコメントを記載しない方針とするよう求めています。制度上は省略できる欄ですが、支援者の側は、書くのが原則、書かないのは本人の意向があるとき、という順番で考えておきたいところです。

無料で相談できる窓口もあります。公式サイトによれば、キャリア形成・リスキリング相談コーナーでは、ジョブ・カードを活用したキャリアコンサルティングを無料で受けられ(原則1回)、作成がうまくいかない場合は作成段階から相談に乗ってもらうこともできる、とされています。専門実践教育訓練給付金・特定一般教育訓練給付金の支給申請に係るキャリアコンサルティングについてはハローワークに相談するよう案内されています。

面談への組み込み方として、実務では次のような使い方が考えられます。初回面談の前に様式2(職務経歴シート)を宿題にする。経歴を時系列で書き出してもらうだけで、面談の最初の10分が「これまでの確認」ではなく「これからの話」から始められます。様式1(キャリア・プランシート)は面談の中で一緒に埋める。書けなかった箇所そのものが話題になります。価値観診断の結果は、本人の言葉で言い直してもらう。診断が出した項目をそのまま答えにせず、「この項目、ご自身の感覚と合っていますか」と尋ねる使い方は、前回のjob tagと同じです。

※本紙発行元はキャリアコンサルタント国家資格・技能検定の学習支援AIサービス「キャリラボ」を運営しています。この連載で自社のツールを取り上げる回は、その旨を必ず明記します。

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