注目第33回試験受験申請学科対策論述面接ロールプレイAIと雇用2026年(令和8年)7月10日 金曜日創刊号
実務面

「働きづらさ」の背景を一緒に見る——治療と仕事の両立など

現場のキャリア支援📖 約1分で読めます2026年7月10日 公開(創刊号

「なんだか働きづらくて」。そう語るクライエントの背景には、さまざまな事情が潜んでいます。体調の波、治療を続けながらの就労、周囲に言い出しにくい事情——本人も、何がどう働きづらさにつながっているのか、はっきり言葉にできていないことが少なくありません。私たちの役割は、原因を突き止めて解決策を出すことではなく、その働きづらさの輪郭を一緒に見ていくことだと思います。

背景を一緒に見るときに大切にしたいのは、私たちが専門外の領域に踏み込みすぎないことです。治療や健康に関わる事柄は、医療の専門家の領分です。私たちにできるのは、その事情を抱えながら働くことについて、本人がどう感じ、どんな環境なら続けやすいと思っているかに耳を傾けることです。制度や治療の詳しい話に立ち入るのではなく、その人の働き方の希望に寄り添う。ここに私たちの立ち位置があります。

働きづらさを語る人は、それを「甘え」ではないかと自分を責めていることがあります。「みんな何かしら抱えているのに」と。そんなとき、まずはその働きづらさが確かにあるものだと受け止めたいところです。しんどさを認めてもらえた経験は、その人が自分の状況を客観的に見つめ直す余裕を生みます。否定も過剰な同情もせず、ただそこにある事実として受け止める関わりが土台になります。

そして、必要に応じて他の支援につなぐ視点も忘れずにいたいと思います。私たちだけで抱え込まず、医療や職場の相談窓口など、その人を支える他の手と協力する。働きづらさの背景を一緒に見るとは、私たちができることの範囲を知りつつ、その人が孤立しないように支えの網を広げていくことでもあります。

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